第3章

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―――だけど、好きになってしまった。 彼の、いたずらっぽい顔とか。 キリッとした、表情とか。 年下らしく、可愛い表情を見せる所とか。 僕を、激しく抱いてくれる姿とか。 キスをする時の、優しい顔とか。 嬉しそうに笑う、あの幸せな表情とか。 彼の全部が、愛しいんだ。 そんなに好きとか……馬鹿じゃねーの? 言いたければ言えばいい。 僕は、愛なんて知らないから。 これが……『愛』だって、自分で信じてるから。 だから、この想いを……大切にしたいんだ。 ―――ごめんね、シュウちゃん。 こんな、馬鹿な僕でごめん。 だから、馬鹿だなって……遠くから見ていて欲しい。 もし、裏切られたら……だから言っただろ?って嘲笑って欲しい。 その時は……僕も、馬鹿だよねって笑うから。 ―――だから、今だけは見守っていて。 ねぇ、シュウちゃん。
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