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「……翔君?」
「……えっ!?あ、何ですか?」
「いや……何でも無いんだけど、ただボーッとしてるなぁと思ってさ。」
「……そうでしたか?そんな事、無いですよ?」
「……そう?なら良いんだけど。」
―――最近、翔君がボーッとしている事が多い気がする。
シュウちゃんにあれだけ言われていたので、もしかして……と思ってしまう。
「あの!それより、ココ教えて貰っても良いですか?」
「うん、いいよ。ココはね……」
またテストが近いらしくて、翔君はプリントやらワークやらを持ってきていて僕に分からない箇所を聞いてきた。
「……成程、じゃあ同じ様にこっちもやればいいって事ですよね?」
「うん、そうそう。ホント、翔君は呑み込み早いよね。羨ましいよ。」
「そうですか?……リンさんの教え方が上手いんだと思いますよ。」
「…褒めたって、何も出ないよ。」
そう言って僕が笑うと、翔君がニヤリと笑った。
「……?」
何で笑っているのか不思議に思い、首を傾げると……翔君の顔が近付いてきた。
―――と思ったら……軽いキスをされた。
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