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「……なっ、えっ!?」
「……御褒美に、キス貰っちゃった。」
そう言ってはにかんだ翔君に、胸がギューッとなった。
「な、何言って……」
「ふはっ!……リンさん顔、真っ赤ですよ。」
「ううっ……」
あぁ……好きだ。
―――これ以上、好きにさせないで。
「……じゃあ、御褒美貰ったんで頑張りますね。」
そう言ってまたノートに向かって勉強をし始めた翔君に僕は小さな声で呟いた。
「……ズルイよ。」
こんなに僕を夢中にして。
どれだけ僕を惚れさせれば気が済むんだよ。
―――そんな思いを込めて……。
「よっし!何とかテスト範囲終わりました!リンさんのお陰で集中して出来たし、理解も出来ました!」
「そっか。役に立てて良かったよ。」
「本当にありがとうございました!でも……次、来れるのテスト終わってからだと思うんですけど……」
「大丈夫だよ、待ってるから。テスト、頑張ってね。」
そう言って、笑顔で送り出そうとした時……僕は翔君の胸の中に居た。
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