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本当に嬉しかったんだ。
来てくれただけで。
それだけで、僕は幸せを感じる事が出来たんだ。
「……リンさん。」
「……ねぇ、翔君。今日は…久し振りに出掛けたいな。」
「分かりました。いいですよ。何処に行きます?」
「初めてのデートみたいに……映画行って、ご飯食べて……一緒に買い物したい…な。」
すると、翔君はフッと優しく微笑んだ。
「いいですよ。」
「じゃあ、ちょっと待っててね!今、着替えて来るから!」
「はい。」
僕は嬉しくて、鼻歌を歌いながら着替えに行った。
「お待たせ!じゃあ、行こうか。」
「はい。」
肩が触れそうで触れない距離。
この微妙な距離にさえ……僕はドキドキしてしまう。
「ねぇ、リンさん。」
「え?な、何っ?」
「緊張……してます?」
「そっ……そりゃあ……こうやって歩くの、久し振りだもん。」
そんな僕の言葉を聞いた翔君がクスッと笑うと……僕の手をギュッと握った。
「ちょっ!?か、翔君!?ココ……道路だからっ!」
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