792人が本棚に入れています
本棚に追加
―――あぁ、何だ。そういう事だったのか。
シュウちゃん、やっぱりシュウちゃんの言う通りだったよ……。
僕はただ……騙されていたんだ。
―――翔君にも……そして、母親にも。
僕は、やっぱりただの馬鹿だったみたい。
やっぱり……僕は、誰からも愛されない人間なんだね。
―――やっと、分かったよ。
僕はその喫茶店を飛び出すと、ひたすら家まで走り続けた。
店員に呼ばれた気がしたけど……そんなの関係なしに走り続けた。
ただ、泣きながら……走り続けた。
『翔君、明日会えるかな?
忙しかったらいいけど。』
僕はメールを送った。
返事は、すぐに返ってきた。
『今日の埋め合わせですか?
本当に今日は行けなくてすみません。俺は全然大丈夫ですよ!』
そんな返信が返ってきた。
僕はそのままスマホを裏返しにして、眠りについた。
「おはようございます。すみません、早く来すぎましたか?」
「そんな事、無いよ。上がって。」
最初のコメントを投稿しよう!