第3章

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その後、何日も大学へ行かず、スマホの電源もずっと落としたまま家の中に引き篭もっていた。 家から出れば、バッタリ翔君と会うかもしれないと思って……何日も家から出なかった。 ピンポーン…… 遠くで、インターホンが鳴っている。 ピンポンピンポンピンポン…… 「……うるさい…。」 何度も鳴らされるインターホンに嫌気が差し、布団を被って眠りにつこうとした。 「リンっっ!!!いい加減出ろよっ!!!」 部屋にまで怒声が響いてきて、僕は驚いて布団から出た。 この声は…… 「……シュウちゃん…。」 ドアを開けた瞬間、シュウちゃんが僕の身体をギュッと抱き締めた。 「お前……いつから飯食ってねぇんだよ!こんなに痩せやがって!!」 「シュウちゃん……僕ね、やっぱり裏切られてたみたい……」 「リン……」 「ごめんね、忠告してくれたのに……馬鹿だよね、僕。……本当に、馬鹿だよね?」 「……あぁ、バカだな。お前は……大バカ野郎だよ……。」
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