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「フフッ……やっぱりシュウちゃんはシュウちゃんだね……僕、そんなシュウちゃんが好きだよ……」
「うるせぇ……黙ってろ。今、お粥かなんか作るから。」
「……食欲、無いよ……」
「ダメだ。お前はちゃんと食わなきゃ。……それより、ソイツの連絡先教えろ。俺がぶっ潰す……」
シュウちゃんが台所に立ちながらそんな物騒な言葉を発している。
「いいんだよ、もう。……僕からフッたし。」
「そういう問題じゃ……」
「……もう、連絡先も知らないし。」
「リン……」
「もう、……関わりたくないんだ。だから、良いんだよ。」
「……そうか。分かった……。」
「シュウちゃん、僕のケータイ、買い替えるから……今度付いてきてくれる?」
「……いいよ。分かった。早いうちに行くか。」
「うん、そうだね……」
「リン……一つだけ言っておく。」
「ん……?何?」
「何があっても、俺を頼れ。いつでも、お前の所に行くから。」
「……何それ…シュウちゃんのくせに、優しいな。」
「……失礼だな。それと…………」
そう言って、シュウちゃんはこっちを振り向かずに言った。
「俺に、しとけよ。」
「……愛してくれるんなら。」
―――僕はそう言って笑った。
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