第4章

3/39
前へ
/231ページ
次へ
「相澤君!おはよっ!」 「あぁ、おはよ。」 「翔汰!はい、コレ!お弁当作ってきたんだけど……食べる?」 「マジ?ありがとう、助かる。」 「翔汰君!コレも食べてくれる?」 「いいの?ありがとう。」 それからも沢山の弁当を貰い、手には持ちきれない程の手作り弁当。 「相変わらずのモテっぷりだなー、翔汰。」 「いや、本当に助かるよ。俺なんかの為にこんな弁当作ってくれてさ。」 「……お前ん家、大変だもんな。」 「…マジでな。」 俺は相澤翔汰、高校2年の17歳。 両親は、俺が14歳の時に離婚して母親しか居ない。 兄妹は、11歳の次男、8歳の長女、6歳の双子に、4歳の三男と非常に家計が苦しい状況にある。 ―――しかも、今母親が体調を崩して、入院していて……収入が一切無いという状況。 そう……だから、一番上の俺が働かなければいけないという事になる。……必然的にね。 だから、このような弁当等は……本当に有り難いのだ。俺達、相澤家にとっては貴重な食料となるので、快く受け取っている。 「それよりお前、バイト探してんだろ?」
/231ページ

最初のコメントを投稿しよう!

792人が本棚に入れています
本棚に追加