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私、夏海。
夏の海と書いて夏海。
誕生日は...８月１５日。
お盆真っ只中。
小学生の頃、女の子のお友達は、誕生日会というものをみんなひらいた。
その日は、必ず自分が主役。
一番可愛い服を着て、美味しいケーキと料理に囲まれて。
お友達にもらうプレゼントとお祝いメッセージ。
そして、ハッピーバースデーの歌を歌ってもらう。
だけど、お盆真っ只中の誕生日の私は、誕生日会をひらいたことがない。
お友達はみんなおじいちゃんおばあちゃんの家だった。
その日の主役は、御先祖様。
聞こえてくるのは、ハッピーバースデーの歌じゃなくて...
お経だ。
１度だけでいいから、お誕生会をやりたい、そうママに言ったことがある。
でも...ママからかえってきたのは...
｢無理よ、夏海ちゃんの誕生日お盆だもの。プレゼントは買ってあげてるんだし、親戚のおじちゃんおばちゃんからももらえるのはお盆が誕生日だからよ｣
...私はそんなもの望んでなんかいない。
｢夏なんてなくなればいいのに！！｣
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