chapter2

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ーーーーーー 「おはようございま…何してるんですか社長?」 出社するなり、俺のデスクに座っている上司にして家主、本郷 一社長を言い知れぬ畏怖を覚える。 この人が俺を待っている場合はたいてい “お灸というには生温い暴虐の嵐の前兆” または “それはもう大変な面倒事の押し付け” の二択である。 「今日からの仕事について伝えることがある、ついてきなさい」 どうやら後者らしい。 ーーーーーー つれていかれたのは、地下。 初めてくるそのフロアも、やはりいつもの職場と変わらぬ通路に似ていたが、社長が止まった扉だけは異質さを放っていた。 近代的な建物の一角に、レトロな木の扉。 違和感がないほうがおかしい。 開け放たれたその先にはもっと珍妙な空間が広がっていたのだが…。 「率直に言おう…お前には、世界を破壊してもらう」
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