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教室に入ったら、勇真が机に伏せっていた。
それに泣きそうな顔をしていた。
また、黒金がらみだろうな。
「なぁに、泣きそうな顔してるんだ?」
勇真は「僚也ぁ・・・・・・」とネコみたいに泣きついてきた。
「聞いてくれよ」
「おお、聞いてやるよ」
優しく、俺の髪をわしゃわしゃと撫でてからそう答えた。
ホント、勇真はかわいいな。
柔らかい髪が手に絡んでいい感じだ。
勇真は黒金のことはそれは、それは嫌そうに話した。
「お前、それってめちゃくちゃ不幸すぎるじゃん」
かわいそうだけど、なんでこう笑えてくるんだろ。
俺はおなかを抱える。
「笑い事じゃねよ。誰か、嘘だと言ってくれ。俺、現実受け止めれねぇー。てか、僚也の家に泊めさせてくれ-」
「無理だ」
「即答かよ・・・・・・裏切り者」
涙を浮かべ、僚也を見つめた。
その顔は、反則だ・・・・・・。
「っ・・・・・・しょうがねぇーな。遊びに来たとき少しなら泊めてやる。でも、どうしてもってなったときだけな」
そういったら、めっチャ笑顔で俺に抱きついてきた。
かわいいやつ。
「ありがとよ。やっぱ、持つべきやつは親友だよな」
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