僚也サイド

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昼休み 俺は目を見開いて、二人の様子を見ていた。 黒金のやつがあんなことを言うなんて。 「だから、昼飯一緒に食うぞ」 「はぁ?」  俺だけではなく、もちろん勇真も驚いてる。 「僚也、屋上で食べようぜ。こんなやつの顔を見ながらじゃ飯がまずくなる」 「ああ」  まあ、そうなるよな・・・・・・。    ドシドシと怒りを込めながら歩く勇真についていった。    屋上で弁当を広げ、俺は聞いてみた。 「なんか、同居してあいつとなんかあったのか?」 「あ、あるわけないだろ! 誰があいつと関わるかよ! 俺の野望を全てあいつに邪魔されたんだ。これ以上関わったらどうなるか、わかったもんじゃねぇよ!」  うわ、こりゃ、やばい。  さらに、あいつのこと恨んでるな。 「ごめんって、そんな怒るなよ。でも、変だよな。今まで、何も興味を示さなかったのにな」 「そうだな・・・・・・」  黒金はどういうつもりだ?  勇真は弁当の具を口いっぱいにほおばって、口に米をつけていた。  全く、こいつはかわいいとこだらけだな。 「おい、勇真、米粒口に付けてんぞ」 「へぇ?」  俺は口元についていた米をとり、自分の口の中に運んでいく。  めっチャ見てる。  あ、赤くなった。  笑いを堪え、平然とした態度をとる。 「お、そろそろ、授業始まるぞ」 「お、おう!」
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