告白 *和樹サイド*

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 俺は黙って桜の話を聞いていた。  どの話も全く身に覚えのないことだった。    でも、確かに、勇真と同じ教室にいた時、無意識にその姿を目で追っていた。  この子が言っていた通りだ。  何かとあいつは目に入るんだ。    思い出したい。  一体、俺は高宮勇真の何に惹かれたのか。  それを知りたい。  今はそれが分かっただけで十分だ。  もやもやが少しだけ晴れた気がした。  さっきよりも、苦しくない。 「ありがとう。桜さん。それとさっきの告白だけど、今の俺も、前の俺も、断ると思う。本当にごめん」  桜は下を向いて首を横に振った。 「そういうって思ってた。ありがとう黒金くん。好きだったよ」  俺からももう一度「ありがとう」と最後に伝えて俺は教室を後にした。
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