翌朝 *勇真サイド*

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   これから、どうしたらいいんだ?  まともにやつと顔合わせられる勇気なんてない・・・・・・。  かえりたいよ・・・・・・。  トイレの水を流して、俺は黒金が寝ていた部屋に行った。  黒金は、着替えを済ましていた。  あれ? 「どっかいくの?」 「あぁ、ちょっと先生のとこ。着替え用意しておいたから、お前も着替えておけよ」 「う、うん・・・・・・」 「なら、ちょっといってくる」  バタンと扉が閉まり、部屋の中には俺だけになった。  へなへな~と力が抜けて床に座り込んだ。  この林間学校、いろいろ問題が起きすぎだ。  黒金が用意してくれた服を着て、何もすることがなくなった俺はぼぉーとしていた。  男に襲われるとか・・・・・・。  あり得ないでしょ・・・・・・。  なぜか、思い出される銀条に触れられた時の感覚。 「きもちわりぃ」  いやだ、こんなの考えたくない!  俺はさっきまで入っていたベッドにまた潜り込んだ。  まだ、あったかい。  そのまま、ゆっくりと目を瞑った。
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