翌朝 *勇真サイド*

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「いえよ」  黒金は服に入れていた手をさらに進行させ、胸の突起を掠める。 「ぃや」  怖い。こわい・・・・・・。  黒金。キレてる・・・・・・こんな怒った所なんて初めて見た・・・・・・。  どうしよう。本当に怖い・・・・・・。 「黒金、離して」 「言うまで、離さない。言って」  黒金の顔がどんどん近くなる。  足腰の力が抜けて、ズルズルとしゃがみ込む。それでも、黒金との距離は変わらない。 「言って」 「・・・・・・ぃ」 「聞こえない」  黒金は耳元で囁いた。  そして俺は・・・・・・。 「こわぁぃぃぃ。そんなこと言われてもわかんない。黒金、目がこわいぃ」 「おい、勇真・・・・・・」 「うわぁぁ~ん」 「うえ!?] 俺の目から溢れるほどの涙が出る。もう、自分では止められない。 「ごめん。悪かったから、泣くな」  ぼろぼろと涙があふれてきて、視界がゆがんでいく。 「ごめん。勇真。俺が答えを早まった。攻めすぎた。本当にすまん。だから、泣くな」  そう言って、黒金は目尻の近くに軽く口づけをして、指で涙を拭った。  そうしたら、なぜか涙は止まった。 「ほら、たてるか?」  黒金は俺に手を差し出す。  俺はその手に手を置いた。 「もう、こういうのやめろよ・・・・・・」  マジで、怖いから。  黒金の目をじっと見ると、目を泳がせた後、逸らされた。 「わ、わかった」  おい、信用出来ねぇな。  まあ、これで俺はこいつの弱みを掴んだも同然だな。  これで、こいつから少しは逃げられる・・・・・・かもしれない。
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