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そっと温かい何かが髪を撫でている。
きもちいい。
俺はゆっくりと目を開ける。
そして、慌ててベッドを離れ、壁の隅に逃げた。
「な、な、な、なんで!」
指を差しながら、黒金を睨み付ける。
「ふっ、そんなに驚くことねぇだろ。せっかくかわいい寝顔だったのにな。起きちまったか」
黒金は残念そうに笑みを浮かべ、俺のベッドに座る。
「そこ、俺のベッドなんだけど・・・・・・」
「知ってる・・・・・・今は何もしないから、そんな怯えんな」
いつもと違う雰囲気の黒金にちょっと違和感を覚える。
「何だよ。一体・・・・・・」
「うーんと、あのな。俺が前言ったこと撤回させてくれ」
なぜか、頬を赤らめ、頭を掻く黒金。
「はい? 何を撤回するんだよ」
「ほら、逆らわれるとそそられるから、服従させたいとか言っただろ?」
「あーね。言ってた」
なんだ?
もしかして、もう、俺のこと惚れさせるのをやめるって事か?
それなら、ありがたいぜ。
もう、こいつのこと考えなくて済む。

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