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「いやよ。どうして私が貧乏人の言うことを聞きかなければならないの。私もここを通りたいの、貧乏人のあなたがよけなさいよ」
エイミーは、そばかす顔を真っ赤にしながら、イリーナにそう怒鳴りつけました。
怖くなったイリーナはまた下を向き、道の隅を歩きはじめます。
「貧乏人が視界から消えてせいせいするわ。
仕事をしない、なまけものの一家なんて、いなくなればいいのに」
そんな言葉を聞いたイリーナは、悔しくて悔しくてたまりませんでした。
けれど、言い返すのが怖くて、顔を上げることができませんでした。
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