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「大丈夫、俺は何もしないから落ち着いて」
俺はなだめるように言いミリアを少しずつ落ち着かせた。
「疲れて寝ちゃったか」
ミリアは騒いだせいもあり、落ち着いたときには静かに寝息をたてていた。俺は自分の傷の痛みを堪えて立ち上がり、ミリアを抱きかかえた。
「んぐぅ」
肩の傷が開き、巻かれていた布に血が滲む。
俺はそれを気にしないようにして、ミリアをベットに寝かせた。
俺はさっきまでミリアが座っていた椅子に腰掛ける。
「そうとう辛いめにあったんだろうな……」
俺はミリアの寝顔を見て、誰にでもなく呟いた。
さっきのパニックはどう考えても異常だ。それにさっきの石も気になる。
そんなことを考えているうちに俺は睡魔に襲われていたらしい。机に俯せるようにして深い眠りについた。
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