孤独な2人

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 村についた俺達は有り得ないものを見た 「なにあれ……魔物じゃないよね?」 「あれは……人間?いや違う……」  村を襲っているのは一匹の、魔物と人間の狭間のような生物だった。肌は緑色で腕は獣のようにけむくじゃら、体じゅう継ぎはぎだらけだが顔は人間そのものだ。  その生物は太い腕を振り上げ女性を潰そうとしている。女性は腰を抜かしているのか動こうとしない。 「危ない!!」  俺は生物と女性の間に割り込み剣で腕を受け止めた。衝撃が剣を通して俺の腕に伝わり、腕の感覚を麻痺させる。  後ろではミリアが女性の傷をを塞いでいた。 「大丈夫ですか!?」 「あ、あんた達のせいよ!!この疫病神!!」  女性はミリアの手を振り払ってどこかへ逃げ去っていく。 「な!?あれが助けてくれた人にたいする態度か!?」 「カイっ!前!!」  俺がミリアの声で前を向くと、生物が俺の腹に蹴りを放っていた。 「―――っ!?」  蹴りは見事腹にクリーンヒットし、俺は声にならない悲鳴と共に軽く吹っ飛ぶ。 「大丈夫!?」 「な、なんとか」  俺は剣を杖がわりにして立ち上がり、ミリアが寄ってくるのを手で制止した。
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