第1章

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 いくらなんでも早いよ…女の子は呆れたように笑う。 男の子「ホントだって、ほら…」  男の子は立ち上がると、跳んでみて、大丈夫だとアピールする。 男の子「うっ……」  しかし、次の瞬間には右膝を抱えてしゃがみ込んだ。 男の子「いたい……」  分かりやすい彼の反応に女の子は笑う。 女の子「もう…痛いのにムリするから…」 男の子「でも、ホントにいたくなくなったの!」 女の子「はいはい」  女の子は慣れた感じに受け流す。男の子は不満そうな顔をした。  女の子は彼の膝を見る。消毒をしないと、後で悪くなるような気がした。だから、これ以上は遊べそうにない。 女の子「とりあえず家の人に見てもらったら」 男の子「ええ、もうちょっと遊びたい」  女の子は笑う。彼女も楽しいのは変わらない…けど我慢だ。 女の子「ダーメ、帰ろうよ」  女の子はそう言って立ち上がろうとした。 女の子「イタ!」  右足に痛みが走り、彼女は動きを止めた。 男の子「?…そらちゃん大丈夫?」  女の子は大した痛みではないため頷く。 女の子「うん」 男の子「よかった」  男の子は彼女へ手を差し出した。女の子はその手をつかみ立ち上がる。 女の子「イタタタ…」 男の子「こう言うのオタガイサマって言うのかな」 女の子「違うんじゃない?」 男の子「はは、やっぱり?」
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