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「蓮見さん、私… 恋愛経験値ゼロですけどいいですか?」 「美海は天然で誘惑してるから、それゼロって言わないよ?」 「へっ?! 何かやらかしてますか?」 「上目遣い可愛すぎ」 「えっと?」 「可愛いからダメです」 「うゆ?」 美海はまだ上目遣いしているのだから、頼はフッと可笑しそうに笑ってこう告げた。 「美海、それ食べていいって事?」 「えっ?」 「可愛いから我慢すんの無理になってきたかも」 「は、蓮見さん?」 頼は美海をソファーにゆっくりと押し倒すと、顔を近づけて来た。 「美海、していいの?」 「…キスですか?」 「わかってるんだ?」 「…蓮見さん、あの?」 「ん?」 「まだ返事をしてないから待っていただければと… む、無理ですか?」 「…ふぅん」 「あ、あの?」 「可愛い顔して寸止めとか卑怯だよ」 頼はぷくっと拗ねた顔をして離れると、美海は照れくさそうに頼の方を見てみる。 「蓮見さん、何か拗ねた顔可愛いですね?」 「美海、返事は?」 「ふふっ 拗ねた子には教えてあげませんよ?」 「美海、それ意地悪してんの?」 「だって、蓮見さんが拗ねたから可愛いですもん」 「美海、意地悪しないで教えてくれる?」 「ふふっ 今度は甘えてるんですか?」 「…美海、意地悪はやめて返事ください」 「…私も一目惚れしたんですけど、付き合って貰えますか?」 「えっ? 一目惚れって、俺に?!」 「他でもない頼さんに」 「…頼でいいよ、美海」 「えっと、それは追々でいいですよね?」 「うぅん? 呼んで欲しいなぁー」 そんな風にお願いされては、呼んでみなくてはいけないのかと感じ美海は意を決して呼んでみた。
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