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「ら、頼さん?!」 「ん?」 「何かまだしたそうに見えますけど、気のせいですか?」 「な、何で?」 「まだ乗っかってるのでそうかなって」 「…ごめん、退くから」 頼はそう告げると、パッと美海から離れてソファーに座り直してしまった。 「蓮見さん、何か飲まれますか?」 「…美海」 「はい?」 「もっとしていい?」 「えっ?」 頼は真顔でそう告げると、美海を引き寄せるとギュッと抱きしめる。 「ら、頼さん?」 「嫌?」 「嫌じゃありませんけど、頼さんラブラブしたいんですか?」 「えっ?」 「まだしていいって… イチャイチャしたいって意味じゃ?」 「美海が嫌ならしないけど?」 「なら、お茶しませんか?」 「んん?」 「頼さん、私を運んでくれて喉乾いたんじゃないですか?」 「…美海、嫌?」 「えっと、嫌じゃないんですけど… 私が喉乾いちゃいました」 「ふぅん、そう言う事か」 「頼さん、何が好きですか?」 「美海」 「違います! 飲み物です」 「…ココア」 「ふふっ 飲み物まで可愛い」 「美海、飲んだらまたラブラブしていい?」 「な、何言って…んっ!」 「ふふっ」 「ら、頼さん!」 「可愛いからしたかった」 「んもぅ!」 美海は真っ赤になって頬を膨らましていたが、キッチンに立つとお湯の準備をしていた。 「美海」 「ら、頼さん! いつの間に後ろに?」 「美海、そう言えば何で独り暮らしなんだ?」 「えっ?」 「一軒家だから物騒じゃない?」 「両親はニューヨークに行ってますから、今は一人なだけです」 美海がそんな風に伝えると、頼はフッと微笑むとこう告げた。
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