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「ふぅん? じゃあさ、ご家族が帰ってくるまで一緒に居ていい?」 「ん? それって一緒に住みたいって事ですか?」 「住んでいいならね?」 「えっ?!」 「美海、嫌?」 「嫌じゃないですけど、頼さん大丈夫なんですか?」 「俺は美海と居れるなら嬉しいけど?」 頼はフッと眩しいくらいの笑顔を向けると、美海はその顔にクラクラしてしまう。 「頼さん、格好良すぎます」 「美海、お湯沸いたみたいだよ?」 「あ、ココアだったよね?」 「うん? 美海、気を付けてな?」 「う? 熱っ!」 「早く冷やして!」 「ごめんなさい、頼さん」 美海がそう告げると、頼はフッと微笑むと氷で美海の手を冷やしていた。 「俺やるから座って冷してて? 美海、何飲む?」 「じゃあ、カフェラテで」 「ちょっと待っててな」 「はい」 美海は言われた通りにソファーに腰掛けると手を氷の入った袋で冷やしていた。 「美海、出来たよ」 「ありがとうございます、頼さん」 「ねぇ、美海?」 「はい?」 「さっきの話だけど、駄目かな?」 「一緒に住む件ですか?」 「うん? それしかないでしょ?」 「えっと、頼さんご迷惑じゃ?」 「そんな事ないよ? 美海とずっと一緒に居れるなら嬉しいけどな」 「本当に?」 「美海が嫌じゃないならそうしたいけど?」 「嫌じゃないです」 「なら、住んでいい?」 「いいですけど… 寝室は別にしますからね?」 「警戒してるの?」 「一応は男の人だし… 緊張して寝れないのはちょっと」 「ふぅん? 美海は本当は何考えてたのかな♪」 「にゃ?! にゃにも!」 「誤魔化せてないな?」 「うぅ」 美海が参ったといった顔で唸っていると、頼はフッと微笑むとギュッと抱きしめてきた。
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