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「なっ?!」 「美海、俺我慢出来るよ?」 「へっ? な、何を我慢するつもりなんですか?」 「美海にエロい事しないって意味だけど?」 「えっと、それはキス以上はまだ待ってくれるって意味に取っても?」 「うん、そうなるな」 「頼さん、優しいですね?」 「美海に嫌われたくないからね?」 「嫌いになったりしませんけど、まだ待ってくれるって嬉しいな」 美海は素直にそう告げると、頼はフッと微笑むとギュッとまた抱き直してくる。 「頼さん?」 「んー?」 「ちょっと苦しいかも」 「あっ! ごめん、美海」 「でも、嬉しいですよ?」 「可愛いからやっぱやめようかな」 「へっ? な、何をやめるんです?」 「色々、我慢するのやめようかなって感じ?」 「えっと、それはもう暫くは待っていただきたく…」 「ぷっ! ふははは」 「えっと、何故笑われてるのでしょう?」 「美海、侍みたい」 「へっ? さ、侍?!」 「冗談だよ、さっきのは」 「私、凄く考えたんですよ?」 「ごめんな? 美海が、あんまりに純粋だから可愛くってつい」 「頼さんって意地悪やっぱり好きなんですね?」 「美海には特に悪戯心が湧いてるんだけどね?」 「ダメですよ、そんなに沢山は」 「そっか」 「頼さん、もしかして怒っちゃいましたか?」 「怒ってるように見える?」 「違いましたか?」 「怒ってはないけど、少し残念には思ってるよ? それより、冷めるから飲まない?」 「あ、頂きます」 美海は適温に冷めていたカフェラテを一口口に含むと、フッと嬉しそうにしていた。
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