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「美海、朝食食べよう? 遅刻は不味いよ?」 「あ、はいっ」 美海は普通にテーブルに朝食を並べると、美味しそうに食べ始めた。 それを眺めながら、頼はやはりストーカーの件が気になっていた。 朝食を食べ終えると、美海は歯磨きをして玄関で靴を履いて外に出るので頼も出て様子を見ていた。 「頼さん?」 「ん、どうかした?」 「お弁当楽しみにしてます」 「うん、わかったよ? 着いたらメールするから、取りに来てな」 「わかりました」 美海と頼がニッコリ微笑みながら玄関前で待っていると、星南と直が仲良くやってきた。 「おはよう、美海」 「おっす、美海ちゃん」 「おはよう、星南に直くん? 一緒だったんだね?」 「…た、偶々よ」 「嘘ばっかり? 付き合ってるんだからわざわざ誤魔化すなって?」 星南の照れ隠しに間髪入れずに直がそう告げると、美海はニッコリ微笑む。 「良かったね、星南」 「…は、恥ずかしいから」 「ふふっ 私も紹介したい人がいるの」 「え?」 星南は何となく隣を見つめると、イケメンが立っていたので少し警戒していた。 「蓮見頼さん。 私の恋人だよ」 「え?」 「なっ?! 美海ちゃん、彼氏居たの?」 「そこじゃないでしょ、問題は」 「そーだったな? いつの間に」 「昨日ね? ストーカーから追われて転んじゃって… 通り掛かった頼さんが送ってくれたの」 「ふぅん? その人がストーカーじゃないでしょうね?」 「違うの! 頼さんは前にも助けてくれたの」 「…そう? えっと、蓮見さんだったけ?」 「そうだけど?」 「あなたがストーカーじゃない証拠は?」 「ハッキリ言えばないね?」 「な、何よ! ちゃんと言い訳なさいよ」 星南は何故か妙な所で怒っていたが、直がフッと微笑むとこう告げた。
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