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「美海、歩きにくいったら?」 「星南? 何で千葉君も一緒に帰るの?」 「ふふっ 美海ったら私と二人で帰るの飽きちゃうでしょ? だから、たまにはいいじゃない?」 「飽きないよ? 星南が一緒に居てくれるから行きも帰りも怖くないんだからね」 「千葉君も美海が心配なだけよ? だから、仲良くしてあげて?」 「…う、うん? 千葉君宜しくお願いします」 美海がぎこちない感じでそう告げると、斗真はフッと微笑むと手を差し出してきた。 「?」 「美海、握手してあげるのよ」 「ふぁ?!」 「ほら、これで友達って証なんだからね?」 見かねた星南は斗真と美海の手を取ると握手させていた。 「…美海?」 「手、おっきい」 「えっ?」 「千葉君、手おっきいですね?」 「あ、うん? 美海ちゃんは小さくて可愛いね」 「へっ?」 美海はビックリした顔で斗真を見やるが、斗真はフッと王子スマイルを浮かべていた。 「せ、星南? もういいでしょ?」 「あら、照れたの?」 「うぅ… 星南、意地悪しないでよぉー」 「ふふっ 真っ赤になってる美海可愛いわ♪」 「もう、意地悪禁止よ!」 「ふふっ やだよ、それは」 星南は悪戯な笑みを浮かべてそう告げると、美海はプクッと頬を膨らませて拗ねていた。 「星南!」 「ん? あら、直?」 「何で先に帰ろうとしてんだか?」 「直も一緒に帰りたいの?」 「そりゃ帰りたいけどさ?」 「ふぅん? どうしよっかなぁー♪」 星南は楽しそうに水城 直(ミズキ ナオ)をからかっていたが美海は可笑しそうに笑い出す。
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