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「よし、手当て完了」 「あ、あの… お気持ちは凄く有難いんですが、ご迷惑じゃないんですか?」 「迷惑掛かるの、ストーカーから守るのって?」 「蓮見さんは彼女とか居ないんですか?」 「…居るけど? でも、美海をほっとけないからね」 頼のそんな言葉に美海は戸惑ってしまっていた。 「あ…」 「えっ?」 「白猫か」 頼はフッと微笑むと、ルナを抱き上げているため美海は何となく見つめていた。 『彼女さん、居るんだ…』 美海は何となく落ち込んでしまっていたが、気が付くと頼は隣に座っていた。 「わっ?!」 「どうかした?」 「ビックリしただけです」 「ふぅん? てっきり彼女居るから落ち込んでるかと思ったけど…」 「へっ?!」 「図星だった?」 「ち、違います!」 「ふぅん? 残念」 「な、何を言ってるんですか?!」 「美海は彼氏居ないんだろ?」 「失礼ですよ、それ」 「居るの?」 「い、居ますけど?」 「…嘘つけ」 「えっ?」 「目が泳いでるけど?」 「うぅ…」 美海は見破られて恥ずかしがっていたが、頼はフッと微笑むと何故か頭を撫でてくる。 「にゃっ?!」 「猫?」 「な、何を?!」 「可愛いから撫でてみてるだけだよ?」 「子供扱い嫌です!」 「猫みたいだな、美海」 「えっ?」 「絶対ツンデレタイプだもん、お前」 「蓮見さんはドSです!」 「ほぅ? わかってたのか」 「意地悪に悪戯大好きって顔してますからね!」 「ははっ」 頼は可愛い笑顔で可笑しそうに笑っていたが、美海はその顔にドキッとしていた。
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