第1話 怪盗ファントム、現る!!

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「一目見た時は少女かと思ったよ。ヘーゼルブラウンの大きな瞳がとても美しいね。そして、何より、品のある物腰がいいよ」 Wow, that’screepy!! (うわ、キモッ!!) 「に、兄さん!!!!!」 僕は耐え難くなって1階にいる兄さんを呼ぼうと声を張り上げた。 「兄さん!! ファントムが僕の部屋にいる!!」 僕はドタバタと部屋を出て1階に駆け降りた。 兄さんは何の事かと言ったが、手首を掴んで僕の部屋に引っ張って連れて行った。 「何が居るんだって?」 兄さんが僕の部屋を見て言う。 ファントムはすでに居らず、開け放たれた窓から冬の夜風が入り込み部屋を冷やしていた。 「そりゃ、留まって捕まるのを待ってる訳ないか……」 「何なんだよ、葵、何かあったのか?」 「だーかーらー、この部屋にさっきまで、ファントムが居たんだってば!」 「何でファントムがお前の部屋に?」 「僕がファントムの事を調べてるってバレたんだ!」 「ファントムの事なら警視庁でも当然調べてるけど、ファントムが現れた事なんてないぞ」 「とにかく、早く警察へ連絡して!!」 「いや、俺も警察の人間なんだがな」
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