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今日も俺の担当編集者からダメだしをくらった。こんな内容の小説だと今度も絶対に売れないと言われた。
確かに最近の俺の文庫本の売り上げはデビュー当初に比べたら右肩下がりで落ち込んできている。
デビュー作である「ニートな俺に可愛いカノジョが貢いでくれた」がいきなり20万部のベストセラーになった俺は、たちまち売れっ子作家としての地位を確立した。
その華々しいデビューを飾ってから、すぐに自作を次々と書いて出版していったのだが、最近はヒット作を出す事が出来ていない。
もうデビューから5年が経過したのだが、いまいち良いアイデアが浮かばないのだ。
かくして、なんとか頑張ってアイデアを捻りだしながら書いて、最新作を担当編集者に読んでもらったのだが、面白いと言われるどころかダメだしばっかりで落ち込んでいる訳だ。
最新作の俺の小説を一度ウェブに載せて無料で色々な人に見てもらう事にした。
利用するのは「YOU、小説家になっちゃいなよ!」と言う小説投稿専門サイトだ。
このサイトに自分がプロの小説家である事を隠して、一般人として投稿して読者の反応を確認してみよう。
サイトに会員登録をして、作品を掲載する手続きが完了した。果たして、どう評価されるのか、期待と不安で一杯である。
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