酔っ払いの妄想か勘違いかもしくはこれが一目ぼれ

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スタスタと軽やかに先を行く慎さんの後から店に戻ると、外と内との空気の違いに一瞬息が詰まった。 やはり人数が多かったせいだろう。 流石に深夜近くなり人は減ったものの、澱んだ空気が一時期の混雑の名残を留めている。 慎さんもそのことに気が付いたのか、カウンターに戻ると換気扇の強弱を入れ替えた。 「酔いは覚めたかよ」 「覚めたから飲み直す」 カウンターの元居た位置に戻ると浩平に問いかけられて、返事は中にいる佑さんに向けて言った。 慎さんに言っても酒じゃなく水を渡されそうだし。 ふと視線を感じてテーブル席に目を向けると、慎さんが親身に相手をしていた女が此方を睨んでいて、カチンと来た。 大方、一緒に戻って来た俺に嫉妬したんだろうが、ふざけんな! 俺はゲイじゃねえ!
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