番犬の役目

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「いやいや今更だし昨日まで知らなかったんだし」 いきなり論点のずれた俺を呆れたような……ってもうその顔見慣れた。 いつもの顔で今更だと言われたけれど、そうはいかない。 何か考えなくては。 慎さんの好きなものってなんだ。 パン? 薔薇以上にありえねえ! 「あああ!」と内心頭を抱えながら、もう一度慎さんとあの客の方へ視線を戻す。 「……ん?」 さっきまで、此方を見向きもしなかった男が何時の間にか俺を見ていたらしかった。 ばちりと目があったのだ。
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