番犬の役目

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佑さんの過保護も俺が慎さんに対して感じてしまう守護対象的なものと同じなのだとしたら……佑さんと慎さんの関係って何なんだ? 違和感から滲んだその疑惑は、義理の兄弟だとさらりと言いのけた慎さんによって半分は晴れた。 慎さんは少なくとも、そう思っているらしい。 佑さんは、どうだかわかんねぇな。 だが「昼ドラみたいな如何わしい妄想に僕を巻き込むな」と慎さんに釘を刺されたことだし、それ以上は考えないことにした。 佑さんが慎さんを案じていることに嘘はなかったと思うし、ならば俺がどうこう言えることでもないのだ。 そんなことよりも、今は。 佑さんにもくれぐれも頼むと言われたミッションをこなさなければならない。 一緒に飯食って、店までちゃんと連れ帰る。 それだけだが、慎さんは確かに細い。 昼飯も殆ど手を付けていなかった。
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