月と太陽-2

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アルコールの余りきついものは今日は避けたいと言うので、ビールベースのシャンディガフを二つ並べた。 微妙な沈黙が訪れそうで、間が開くとまた陽介さんが余計なことを話しだしそうで、こちらから会話を切り出す。 といっても咄嗟に浮かばなくて。 「昨夜の合コンは、楽しかったのですか?」 なんでその話を出した自分! と脳内で突っ込んだ。 「良かったですよ、女の子も可愛かったし。なあ」 「俺は行きたくて行ったわけじゃ」 「アカリちゃんって子が明らかに陽介狙いだったんで、送ってやれって二人きりにさせてみたんすけどね」 「だから俺は」 必死に言い繕おうとする陽介さんをよそに、浩平さんと僕は話が弾んでいるように見えて、彼の目は笑っていなかった。 「恥ずかしがることないじゃないですか。陽介さんにも春が来たんですね」 ちくりと胸を差す痛みは 散々僕に付きまとっておきながら、ちゃっかりした奴だと、呆れただけのことだ。
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