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「ちょ、ちょっ……馬鹿かお前!」
「どうせ俺は馬鹿ですよ!」
開き直んな!
僕や佑さんだけならともかく、自分の会社の人間が見ている前で。
冗談で流せるような雰囲気でもなく、慌てて言い繕う言葉を探す。
だが、僕の視線の行方を追って言いたいことに気が付いたのか、陽介さんは更に驚くべき言葉を吐いた。
「浩平ならもう知ってます。俺、言ったから」
「は?」
開いた口が塞がらず、まさか……と浩平さんに目を向けると何か疲れたような表情で溜息をついている。
馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが……。
「ば……馬鹿じゃないか、本当に」
「なんとでも。男も女も関係なく、慎さんが好きです。何回でも言いますし誰に知られても、俺はいいです」
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