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番犬扱いで佑さんが多少まけてはいるものの、彼の懐具合が心配にもなってきているところだった。
それだけでなく……身体の方も。
「俺は友達だし、慎さんが心配するような変な噂たてたりなんかしませんけど」
「……」
「けど、男相手の恋愛なんて賛成できません。慎さん、ゲイってわけじゃないんでしょう。さっさと次へ行けるように、引導渡してやってください」
今日会ってから、少しも好意的な空気を見せなかった彼だが、その時だけはきっちりと頭を下げて見せた。
真剣なその様子に、僕は何も言い返すことができなかった。
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