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浩平は、とにかく俺とアカリちゃんをどうにかしたいらしい。
っつか、馬鹿め。
この店に来た時点でそんな目論見は破綻している。
慎さんがバーテンダーをしているこの店で、彼(彼女)以上に女を引き付けられるわけがないのだ。
自分で言っててかなり虚しいが、俺の好きな人は俺なんか足元にも及ばないくらい女にもモテモテなのだから仕方ない。
「ヤバイ、あのひとなに?! モデルとかじゃないの?!」
「めちゃくちゃ綺麗だったね、男の人にしとくの勿体ない……」
慎さんがカウンターの方へと下がっても、視線で後を追うように身体ごと振り向かせ、ほう、とピンクの溜息をつく。
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