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だけど、僕の器はデカくない。
寧ろ狭量だ。
キャパシティは限界で、本当に限界ギリギリで。
だから。
苦しくて身体が熱くて、それでも嫌じゃない自分を持て余してどうしたらいいかわからなくて
咄嗟に噛みついてしまったことは、許して欲しい。
「いっ!!」
「はあっ」と、大きく息を吸いこむ。
首に手を当てると、濡れた後が指に触れた。
心臓が、壊れるんじゃないかと思うくらい早鐘を打っていた。
中々整ってくれない息が、キスの長さを物語る。
濡れた感触が唾液のものだと知って、恥ずかしさに頭がおかしくなりそうだった。
噛みつかれて前屈みになり、痛みを堪え地団駄を踏む陽介さんに、ちょっと罪悪感はあったが……。
手加減しろよ!
頑張ったんだよ、これでも。
これ以上、頑張らせるな!
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