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時間を確認して、すぐに悟る。
「だめだ、走っても間に合わねっす……あのOLさんがまだ居るから、てっきりまだ時間あるもんだと……」
「あの方は家が近くなので、終電も関係ないんです」
まあ、でもそれならそれで、始発までここに居座る理由が出来た、と俺は逆に喜んでいたくらいなんだけど。
慎さんは、怖い顔をして数秒黙り込み。
「……暫く、待っててください」
と言い残して、ふいっとカウンターの奥の慎さんの部屋の方へ一度消えてしまう。
やべ、いよいよ本気で怒らせたかもと気が気じゃなくて、すぐに戻って来た慎さんに話しかけようとしたけれど、彼女はそのままOLさんの方へ行ってしまった。
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