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貴方に比べれば大抵のものは小さくて可愛く見えるでしょうけど。
一般的に、僕は可愛らしい部類には入らないと思うけど。
それでも、彼が嘘やお世辞を言ってるようには見えなくて、本気で可愛いと思ってるんだろうと信じてしまう。
それが、すごく、くすぐったい。
二つ並んだ大小の手を見ていたら、いつも大型犬さながらに嬉しそうに懐いて来る姿が浮かんで頬が緩んだ。
約束の遊園地には、きっと並んで歩いても僕と彼は普通のカップルには見られない。
友人かゲイカップルといったところだ。
多分それでも陽介さんは、楽しそうに笑ってる。
そんなことを考えながら、手とか服越しに触れてる肩や腕に伝わる体温が心地よくて、いつの間にか僕もすっかり寝入ってしまい。
次に目が覚めた時には僕はベッドに寝かされていて、陽介さんは帰ってしまった後だった。
”ワイシャツが見つかんなかったのでスエットの上借りて行きます”
と置手紙を残して。
もしかしたら見つからなかったんじゃなくて、洗濯機の中だろうと気が付いても開けちゃいけないと思ったのかもしれない。
中には陽介さんのワイシャツしか入ってなかったから、開けてくれて構わなかったんだけど。
それに、起こしてくれたらよかったのに。
少し首を傾げたけれど、きっと彼もいい加減疲れが溜まっていて早く帰って休みたかったのだろうと、納得した。
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