505人が本棚に入れています
本棚に追加
真夜中、ふと目が覚める。
寝汗をぐっしょり掻いてて、気持ちが悪いし喉も酷く乾いていたけど、なんだかすごく、頭はすっきりしていた。
高熱の時はどこかぼんやりしていた視界も今はクリアに見える。
見渡した部屋は常夜燈だけが付けられていて、しんと静まり返っていた。
昼間は結局殆ど寝ていて、慎さんが時々起こしてスポーツドリンクを飲ませてくれたのを覚えている。
その慎さんも、もう今はいないはずだ。
夕方に、暗くなる前に帰ってくださいとお願いしたから。
送って行く体力は期待できなかったし、暗い中、一人で帰らせるなんて絶対無理だし。
なんかあったらと思うと、おちおち寝てられない。
うちに泊まってもらうのも今夜はちょっと、怖かった。
最初のコメントを投稿しよう!