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結婚式なんてするもんじゃないな……というのが、披露宴に出席した結果の正直な感想だ。
高砂席などと一段高いところに座らされての、完全な見世物状態。
しかも新郎新婦は何かといえば着替えに一々席を立たねばならず、なんであんなに何度も着替えるんだ。
衣装を一つに決められなかったのか。
せめて洋装和装一つずつで十分じゃないのか。
ましてや新婦は身重のはず、あれでは体の負担にしかならないと思うのだが……それでも嬉しいものなんだろうか?
彼女は始終、幸せそうに笑っていた。
「あーっ、ええなあ! 私も式したかったなー」
と、姉が心底うらやましそうにため息をつく。
披露宴がお開きとなり、周囲が帰り支度にざわめき始めたところだった。
「わかった。次はちゃんと式がしたいって言ってた、って佑さんに伝えとく」
そう言って頷くと、姉が「えっ」と狼狽えながら、顔を真っ赤に染めた。
やっぱり、復縁は近そうだ。
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