優しさを君の、傍に置く

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「とりあえずさ、話だけでもしに行ってあげてよ」 「来週の月曜まで会いに行かない」 「あ、来週のことはちゃんと頭にあるんだ」 「当たり前だろ、絶対行く」 「あ、そ……だったら今日にでも行ってあげたらいいじゃない!」 「いいんだよ月曜日に会うの!」 「まあ……話するつもりあるならそれでいいけどぉ……後三日かぁ。まこっちゃん、それまでめそめそ泣くのかぁ」 翔子が携帯でカレンダーを確認しながら頷いて、わざとらしく胸が痛むようなことを言う。 本当は、俺だって今すぐ会いに行きたいけど。 多分、このままじゃいずれダメになる。 日中はまだ暑い日も多いけど、暦上では秋を迎えた。 真琴さんと知り合って、ちょうど一年が経っていた。
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