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二人でガイドブックを見ながらパークを歩いて遊んで、その間ずっと、陽介さんは敢えてこないだの別れ話をぶり返さないようにしている気がした。
彼が次々ポップコーンやらチュロスやら、ワゴンで見つける度に買ってくるから、四六時中お腹がいっぱいだった。
こういう空気の中にいると、不思議と入るもので、僕にしては随分飲み食いをしたと思う。
「だってほら。ここでしか食べられなさそうと思ったら全部食べときたいじゃないすか」
「全部は無理だろう。さすがにもう入りませんよ!」
ベンチで休憩中にまた新たなワゴンを見つけて目が輝いたのを見て、無理だからこっちを見なさいと、咄嗟に彼の顔を両手で掴んでこちらを向かせた。
至近距離で見つめ合う形になって、すぐに人前だということを思い出して離れたけど。
近すぎるくらいの距離感が随分久しぶりに感じて、心臓がトクトク鳴った。
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