epilogue

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チャイムが鳴って授業が終わると、そのままHRになって、今日はおしまい。 授業の途中で交代したパパが、教室の外で待っていた。 やっぱりパパは、周囲から一際浮くくらいにデカい。 「パパ! これ持ってー!」 「あ、こら! カバンくらい自分で持たないとダメだろ!」 えいっ! と通学バッグをパパに押し付けて、先に玄関口へと走る。 パパはすぐに追いついて怒ったけど、口だけで結局カバンは持ってくれた。 ママいわく、パパは私にすごく甘い。 というのも、結婚して何年も経ってやっと出来た子供が私だからだ。 娘だから、っていうのもあるかもしれないけど。 私が生まれた時、ママがドン引きするくらいにパパが号泣した、というのはもう何度も聞いた話だ。 「ねえねえ、お昼どこに行くの?」 「ママは回転寿しかファミレスだって。陽菜子は何食べたい?」
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