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「陽介さん」
「ダメじゃないっすか、走ったら!」
あっという間にママのとこにたどり着いたパパは、ママのお腹を仕切りに気にする。
まだ全然目立たないけれど、今、ママのお腹には赤ちゃんがいるからだ。
「大丈夫ですよ、少しくらい。四人目なんだから加減くらいわかります」
「もし転んだらどうすんですか」
パパは、私にすごくすごーく、甘い。
けど、一番はいつだって、ママだ。
幼稚園の時とか、友達でたまに
「大きくなったらパパのお嫁さんになる」って言ってる子がいたけど、私はそんな風に思ったことは一度もない。
だって、パパはずっとママのものだったから。
「もう! 外であまりべたべたくっつかないでください!」
べし!
と顔面を手のひらで押されても、パパは嬉しそうだった。
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