僕とおじいちゃん

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朝が来ても誰も帰って来なかった。 こんなことははじめてだ。 僕は力いっぱいに前へと進んだ。 スッポッと首輪が抜けた。 僕は鎖に繋がれた首輪を見た。 首がやけにスースーする。 『おじいちゃんを迎えに行こう。』 きっと、僕を置いてゲートボールしに行ったんだ。 僕は全力で走った。 おじいちゃんと歩く道を僕は力いっぱいに走ったんだ。 『わかったよ、バカ犬。』 ミーコは塀の上を上がり、ゴンの犬小屋を見下ろした。 『おや?』 鎖に繋がれた首輪を見ると、ミーコは大仰にため息を吐いた。 『たっく、世話の焼けるバカ犬だこと。』 ミーコは家を一瞥すると塀を降りた。再び道路を走る。
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