黄金の髪の娘

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「現王に……国を治める資質はありません。自己顕示欲が強く派手好き。インフラ整備なんてただの名目で、本当は民から集めた血税で贅沢三昧。そして思いきって忠告した姉様を反逆者として牢獄に放り込んだ」 「君のお姉さんを……」 わたしは牢に入れられた姉を助けようとして王の反感を買った。しかしわたしを処分する大義名分はないし、臣下の目もある。わたしは水も剣も何も持たされず、灼熱の砂漠に一人きり置き去りにされた。 “お父様! やめてください。行かないで!” “お前など娘ではない。その黄金の髪が欲しくて奴隷商から買っただけだ” それが王と交わした最後の言葉だった。 「王を滅ぼし、あなたたちが実権を握るといいでしょう」 カイトはそれから、何かを考え込んでしまって何も話さなくなった。
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