それは、小さくて確かな衝撃

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似たようなデザインだけど、自分が送ったものならその違いが分かる。その片割れは…クローゼットの中のダンボールの中にあるはずだ。 4年前に終わらせた関係なのに。今もそこにある証から目を逸らせない。 「まだ部屋の片付けも全然できてなくて、ね」 俺の視線に気づいた沙月は、小首を傾げて口角を柔らかく上げた。 「…部屋?」 沙月の言葉の意味を理解できなくて、ぼんやりと問い返す。 「もぅ、さっき言ったでしょ?しばらくはこっちで生活するの」 曖昧な相槌をして、前に立つ沙月を追い越してコンビニを出てすぐに一口含んだ。 「私…向こうには戻らないかもしれないし」 しっかりとした口調に振り返ると同時に鼻から抜けるコーヒーの匂いと沙月の香り混じる。 ヤバイと本能が察知して「俺、」と出した声に被さるようにはっきりと沙月の唇が動く。 「長谷くんは関係ないの、私の問題だから」
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