あの時彼は2

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『は?!……昨日から?! なんで言わないんですか!』 「すんません……だって、どうしても、遊園地が……熱さえ下がったら行けるかもって」 『そんなことはどうでもいいんです馬鹿!』 『寝てなさい!』 電話越しの声は明らかに怒っていて、最後はブチッと通話は切られてしまった。 ううう。 わかってます。 昨日から熱出てんのに、なんで当日のドタキャンなのかというと、なんとしても下げて遊園地に行きたかったんです。 携帯を未練がましく手に握りながら、ちょっぴり泣きたくなった。 本当なら今頃は、二人で遊園地に向かっているはずだったのに。 ジェットコースターとかアトラクションもいいけど、ただ歩いているだけでも楽しいし、遊園地特有のあの可愛いアイテムとか。 ネコミミのやつ、慎さんにつけて欲しいなー……とか。 色々考えて子供ん時の遠足みたいに楽しみにしてたのに。
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