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あー……唇やらけー……
といよいよ吹っ飛びそうになって、ギリギリでキスから彼女を解放する。
まだくっつきたがる唇が、名残惜しむように最後にもう一度啄んだ。
「大丈夫、すか」
「ん……」
弾んだ息が、ああやっぱりまた息継ぎ出来なかったんだな、と最初に噛みつかれた時のことが思い浮かんで、つい笑ってしまう。
ここで、油断したのがまずかった。
気を抜いた。
「なんですか……」と、恨めしそうに此方を睨む、上目遣いが。
キスの名残で熱っぽく、潤んでいて。
ずっきゅーん!と、下半身を直撃したのだ。
「ちょ……やば。まずいですそれは」
「は? 何が」
彼女の肩を掴んで、慌てて距離を取り少し前屈みになる。
視線を逸らそうとしたのに、彼女の濡れた瞳が余計に近くなって、目が離せなくなった。
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